細辛(さいしん)

ウマノスズクサ科のウスバサイシンの根。新陳代謝を促して、血行を良くする。利尿の効があり、鎮咳、鎮痛の効もある。頭痛、関節痛、鼻閉を治し、鎮咳の効があり、胃内停水を去る。

五味子(ごみし)

チョウセンゴミシの果実。去痰作用があり、滋養強壮の効がある。強精、強壮の効ある鎮咳剤。

厚朴(こうぼく)

モクレン科のホホノキの樹皮。利尿、去痰、消化の効があるとされる。また神経症、腹痛、腹部膨満、喘咳にも効果的である。

桂枝(けいし)

中国南部、東部インドなどに産するクスノ木科の桂の枝の皮。汗を出して、からだの表面の邪気を去り気と血のめぐりをよくして、陰陽を調和し、気が上にのぼるのを治する効がある。薬効:発汗、解熱、鎮痛、興奮のぼせをとる、健胃、整腸。味は甘い。

杏仁(きょうにん)

バラ科のアンズの種子。咳嗽を治し、痰を去り、他薬の調味剤として用いられる。血の停滞を治し、尿の通利をよくし、浮腫を去り、鎮痛、潤燥の効もある。

甘草(かんぞう)

中国産マメ科のカンゾウの根。急迫的な疼痛、痙攀、咳嗽などに用いて、これを緩和する効があり、また味が甘く、飲みにくい薬の矯味剤となり、他の薬の作用に協力する。なお甘草には肝臓の解毒作用を強化する作用がある。

乾姜(かんきょう)

ショウガ科のショウガの根を乾燥したもの。内臓に刺激を与えてこれを温め、新陳代謝を盛んにし、体内に蓄積する病的な水分を去り、ガスを排除し、消化を助ける効がある。薬効:健胃、鎮嘔、手足の冷えを治する、胃内停水を去る。